はじめに:なぜ私たちは、アートの最前線へ向かったのか?
「ありきたりなノベルティでは、もう人の心は動かせない」
「本当に価値のあるオリジナルグッズとは、一体何だろうか?」
私たちOEM企画室は、その答えのヒントを求め、2025年9月7日、創造のエネルギーが渦巻く場所、東京藝術大学の学園祭「藝祭」へと向かいました。ここは、日本の未来を担うアーティストたちが、その才能と情熱を爆発させる場所。完成された「商品」ではなく、荒削りながらも強烈な「表現」が溢れています。
この研修レポートでは、私たちが藝祭で発見した、既成概念を打ち破り、未来のOEM商品企画を革新するための5つのヒントを、現場の熱気と共にお届けします。
ヒント1:素材の「再発明」が、触れたことのない価値を生む
会場に足を踏入れて最初に心を奪われたのは、学生たちの既成概念にとらわれない素材との向き合い方でした。特に印象的だったのは、まるで生物のように有機的なフォルムを持つ立体作品です。

一見しただけでは何でできているか分からない、複雑なテクスチャと色彩。キャプションを見ると、樹脂や顔料、ナイロンといった工業製品と自然物が融合されています。これはもはや単なる「モノ」ではなく、触れてみたくなる「体験」そのものです。
私たちOEM企画室では、PVCやシリコン、金属といった素材を扱いますが、その組み合わせや加工方法を少し変えるだけで、全く新しい触感や視覚的インパクトを生み出せるのではないか。例えば、「異素材を組み合わせたアートなスマホケース」や「再生素材のテクスチャをあえて活かしたキーホルダー」など、素材を「再発明」することこそが、消費者に新しい驚きを提供する鍵だと確信しました。
ヒント2:平面と立体の境界線を越え、記憶に残る表現を
絵画は壁にかけるもの。そんな常識を覆す作品にも数多く出会いました。

こちらの作品は、平面であるはずの絵画に凹凸のある立体構造を取り入れ、見る角度によって表情を変える不思議な奥行きを生み出しています。鑑賞者は思わず足を止め、様々な角度から作品を覗き込んでいました。
この「平面と立体の融合」というアプローチは、商品パッケージや店舗のディスプレイに応用できます。例えば、商品の魅力を多角的に見せる仕掛けのあるパッケージや、人の視線を引きつけて離さない店頭POPなど、記憶に深く刻み込まれるブランド体験をデザインする上で、非常に重要なヒントとなります。
ヒント3:伝統技術 × 現代的メッセージ = 心に響く物語
テクノロジーが進化する一方で、人の手仕事が持つ温かみや物語性もまた、強い引力を持っていました。
活版印刷という伝統的な技術を用いて、「Rebuilding(再構築)」という現代的なテーマを表現したこの作品。一つひとつの文字が持つ微かな凹凸やインクの滲みは、デジタルフォントにはない力強いメッセージ性を宿しています。
ブランドの歴史や理念を伝える記念品、あるいは社会的なメッセージを込めたアパレルグッズなど、伝統技術と現代的なコンセプトを掛け合わせることで、商品の背景にある「物語」がより深く消費者の心に響くのです。
ヒント4:QRコードは単なる入口ではない。ファンと繋がる「ハブ」である
ほぼ全ての作品のキャプション横に、ごく自然にQRコードが添えられていたことも、現代のアートシーンを象徴していました。

このQRコードは、単に作家のウェブサイトへ誘導するだけではありません。制作過程を公開するInstagramや、作家自身の思想に触れられるSNSへと繋がり、鑑賞者を一過性の「客」から継続的な「ファン」へと変えるための重要な「ハブ」として機能しています。
これはオリジナルグッズ製作において、今すぐ取り入れるべき手法です。商品タグにQRコードを印刷し、制作秘話やコーディネート例を紹介するページに誘導する。ノベルティ自体がSNSキャンペーンの参加トリガーになる。リアルな商品とデジタルな体験をシームレスに繋ぐことで、ブランドと顧客のエンゲージメントは飛躍的に高まります。
ヒント5:圧倒的なスケール感は、理屈を超えて人を惹きつける
最後に、藝祭の象徴とも言える「神輿」の存在感は圧巻でした。

精巧なディテールと、見る者を圧倒する巨大なスケール。その前では、誰もが理屈抜きに「すごい」と声を上げ、カメラを向けます。
企業のイベントで来場者の度肝を抜く巨大モニュメントや、ブランドの世界観を体現する店舗のシンボルオブジェなど、理屈を超えて人の心を動かす「スケール感」もまた、私たちOEM企画室が挑戦すべき領域であると、改めて強く感じました。
まとめ:モノづくりの原点から、未来のヒット商品を描く
今回の研修を通して私たちが得たものは、単なるデザインのアイデアではありません。それは、「表現とは何か」「人の心を動かすものとは何か」という、モノづくりの原点に立ち返る貴重な機会でした。
私たちOEM企画室は、こうしたクリエイティブな視点を大切に、単に仕様書通りに作るだけでなく、お客様のブランド価値を最大化するための「もう一歩先」の企画提案を常に心がけています。
「ありきたりではない、心に残るモノづくりがしたい」
そうお考えの際は、ぜひ私たちにご相談ください。アートの熱量を、あなたのビジネスを加速させる力に変えてみせます。