はじめに:モノが溢れる時代に、心に響くモノとは何か
私たちは日々、無数の「モノ」に囲まれて生きています。その中で、あなたの心を掴み、長く使い続けたいと思わせるモノは、一体どれくらいあるでしょうか。
その答えのヒントを探しに、私たちOEM企画室はデザインの最前線を訪れる旅に出ています。今回の目的地は、東京・世田谷のデザインユニット「TENT」。彼らの生み出すプロダクトには、見て、触って、使って、心がちょっとだけ軽くなる。すごく良い、ふつうのモノという哲学が、静かに、しかし確かに宿っていました。

世田谷の住宅街に佇むTENTの店舗兼事務所。彼らのクリエイティブな活動の拠点(=TENT)です。
これは、私たちがTENTのデザインから得たインスピレーションの記録です。ありふれた日常を「宝の山」に変える視点について、ここにお話しします。
哲学1:日常への解像度を高める
TENTの製品の出発点は、非常にシンプルです。それは、私たちの日常に潜む、誰もが「仕方ない」と諦めてしまっている風景に、真摯に向き合うことから始まります。



鍵、紙の束、一枚の紙。TENTの製品は、私たちの身近にある当たり前のモノたちに、新しい居場所と役割を与えます。
机の上でだらしなく横たわるコピー用紙の束。カバンの中でカチャカチャと音を立てる鍵。行き場を失った、一枚のメモ。
彼らは、声高に革新を叫ぶのではありません。むしろ、私たちの生活に静かに寄り添い、「本当は、もっと心地よくできるはずだ」と語りかけます。その目の付け所は、特別な場所にあるのではなく、私たちと同じ日常を見つめ、その解像度を極限まで高めることで、誰もが見過ごしていた可能性を発見しているのです。
あなたが毎日目にしている風景の中で、当たり前すぎて意識していなかった「美しさ」や「不便さ」はありませんか?
哲学2:静かなる存在感をデザインする
TENTの製品が持つもう一つの特徴は、その「静かな佇まい」です。

キャプション:空間に置かれた「Ka Ku Ko」。主張するのではなく、ただ静かにそこに在ることで、空間全体の質を高めます。
彼らのデザインは、問題を解決しつつも、あくまで空間の主役は使う人自身であると語りかけているようです。ミニマルな形状、心地よい手触り、洗練された色彩。それらはすべて、私たちの生活にそっと寄り添い、調和するための選択です。
良いデザインとは、問題を解決するだけでなく、新たな平穏を生み出す力を持っているのだと、改めて教えられました。
まとめ:あなたの日常こそ、アイデアの源泉
今回のデザインリサーチで得た最大の学び。それは、「特別なアイデアは、特別な場所から生まれるわけではない」という、シンプルで力強い真実です。
あなたの日常にこそ、次のヒット商品に繋がるアイデアの種が、無数に転がっています。
私たちOEM企画室の役割は、お客様との対話を通じて、その種を一緒に見つけ出し、美しい花を咲せるお手伝いをすることです。私たちは、単にモノを作るだけの工場ではありません。あなたの視点や哲学に寄り添い、まだ言葉になっていないアイデアを形にする、ビジネスのパートナーです。
「こんなものがあったら、きっと面白いと思うんだけど…」
そんな雑談の中から、世界を少しだけ豊かにするモノが生まれるかもしれません。あなたの声を、ぜひお聞かせください。