「自社のキャラクターをグッズ化したいけれど、今っぽいトレンドを取り入れたほうがいいのかな…」「そもそも売れるデザインってどう作ればいいの?」とお悩みではありませんか?
新規施策としてグッズやノベルティの企画を任されたとき、前例がない中でどう進めればいいのか不安になりますよね。「SNSで話題になるような可愛いものを作りたい!」という思いとは裏腹に、工場とのやり取りや仕様の決定など、見えない壁がたくさんあるように感じるはずです。
今回は、長年OEMの現場で様々な商品開発に伴走してきたプロの視点から、トレンドを取り入れた売れる商品デザインの具体的な方法と、現場で実際に起きた失敗談・解決策をご紹介します。完璧な企画書がなくても大丈夫です。この記事を読んで、アイデアの原石を形にするヒントを見つけてください。
- トレンド(色や柄など)は「全部盛り」せず、パッケージやワンポイントで取り入れるのが正解
- モニター上のデザインデータ(紙の印刷)と、実際の布や立体の発色は異なるため、素材の特性を理解することが重要
- キャラクター本体のアイデンティティは守りつつ、付属パーツで「今っぽさ」を演出する
- 完璧な仕様書がなくても、まずはアイデアベースでプロに相談(壁打ち)することで失敗を防げる
売れる商品デザインに欠かせない「トレンド」の役割とは?
商品デザインにおいて、トレンド(流行)を意識することは非常に重要です。なぜなら、トレンドは「今、消費者が求めている空気感」そのものだからです。
例えば、近年流行している「くすみカラー(ニュアンスカラー)」や「レトロポップ」なデザイン。これらを少し取り入れるだけで、商品は一気に「今っぽく」「SNSでシェアしたくなる」ものに変わります。特に若い世代や女性をターゲットにする場合、この「SNS映えするかどうか」はエンゲージメントや売上を大きく左右します。
しかし、ここで注意しなければならないのは「トレンドの取り入れ方」です。ただ流行っている要素を詰め込めばいいというわけではありません。自社のブランドやキャラクターが本来持っている魅力(アイデンティティ)と、トレンドの要素をどう掛け合わせるかが、プロの腕の見せ所になります。
商品の方向性を決める段階で迷った場合は、基本的なデザインの手順をおさらいすることも大切です。以下の記事も参考にしてみてください。
トレンドを取り入れた商品デザインの具体的な方法3ステップ
では、実際にどうやってトレンドを取り入れていけば良いのでしょうか。OEM企画室の現場で実践している具体的な3つのステップをご紹介します。
ステップ1:ターゲット層の「今の好み」をリサーチする
まずは、自社の商品を手に取ってほしいターゲット層が、普段どんなものを可愛いと感じ、どんな投稿に「いいね」をしているのかをリサーチします。InstagramやPinterestなどで、関連するハッシュタグ(例:#推し活グッズ #淡色女子 など)を検索し、好まれる色合いやモチーフの傾向を掴みましょう。
ステップ2:キャラクターの「変えてはいけない部分」を定義する
次に、自社のキャラクターやブランドロゴの中で「ここを変えてしまうと誰だかわからなくなる」というコアな部分を明確にします。例えば、キャラクターのシンボルカラーや、特徴的な目の形などです。ここを崩してしまうと、トレンドを取り入れても本末転倒になってしまいます。
もし予算の都合で立体化(ぬいぐるみ)が難しい場合は、平面でキャラクターの魅力を活かせるアイテムから始めるのも一つの手です。
ステップ3:「引き算」でトレンドをワンポイント追加する
最後に、ステップ2で守るべき部分を残しつつ、ステップ1で調べたトレンド要素を「ワンポイント」で追加します。本体ではなく、着ている服、持っている小物、あるいはパッケージ(台紙や化粧箱)にトレンドカラーを配置する「引き算」のデザインが、最も失敗が少なく、かつ効果的です。
【実録】OEM現場で起きたデザインの失敗と解決策
商品企画の現場では、パソコンの画面上で見ていたデザインと、実際の仕上がりにギャップが生まれることが多々あります。ここでは、私たちが実際に直面したリアルなエピソードをご紹介します。
ある日、「自社のPRキャラクターをぬいぐるみ化したい。今流行りの『くすみカラー』でおしゃれに仕上げてほしい」というご相談をいただきました。しかし、元のキャラクターは赤と黄色を基調とした、原色バキバキの元気なデザインでした。
お客様のご要望通り、くすみカラーの生地を工場に手配し、最初のサンプル(1次サンプル)を制作しました。しかし、出来上がってきたものを見て唖然としました。くすんだ赤と黄色で作られたそのキャラクターは、おしゃれどころか、ただの「日焼けして色褪せた古いぬいぐるみ」にしか見えなかったのです。
キャラクターのアイデンティティを無視したカラー変更
元のキャラクターが持つ「元気さ」というアイデンティティを、トレンドという理由だけで「くすみカラー」に塗り替えてしまったこと。さらに、布という素材は光の反射を吸収しやすいため、データ上の色よりも実物が暗く沈んで見えやすいという特性を計算できていませんでした。
本体カラーは原色に戻し、付属品でトレンドを演出
キャラクター本体の色は元の鮮やかな原色に戻しました。その代わり、キャラクターが首に巻いている「バンダナ」と、商品が入る「パッケージ(タグ)」のみを、トレンドのくすみカラーに変更する提案を行いました。結果、キャラクターの魅力はそのままに、全体として「今っぽさ」を感じさせる仕上がりになりました。
このように、データ上の色(Illustratorなどで指定した色)が、布や立体物で100%同じように再現されると勘違いされている方は非常に多いです。紙の印刷と、布やアクリルなどのプロダクトデザインは別物です。サンプル確認時の注意点については、以下もご参照ください。
トレンドを反映させた商品デザインの具体例
トレンドを上手に取り入れ、SNSでのバズ(エンゲージメント獲得)に繋がった具体的な制作事例をもう一つご紹介します。それが「レトロポップ」を取り入れたアクリルスタンドの制作事例です。
ターゲット層:20代〜30代女性
要望:自社キャラクターを使って、カフェなどで一緒に写真を撮りたくなる「エモい」グッズを作りたい。
【デザインの工夫】
キャラクターのイラスト自体はいつものテイストを保ちつつ、アクリルスタンドの「台座部分」と、裏側にセットする「パッケージの台紙」を、昭和レトロなクリームソーダ色(メロン色とチェリーレッド)の配色にしました。
さらに、台紙のフォントを少しレトロな明朝体にすることで、商品全体の世界観を作り込みました。
結果として、この商品はSNS上で「背景の台紙ごと可愛いから捨てられない!」「一緒にカフェに連れて行きたい!」と多くの写真が投稿され、想定以上のエンゲージメントを獲得することができました。
プロダクトにおけるデザインとは、キャラクターそのものだけでなく、パッケージや見せ方を含めたトータルプロデュースです。デザインの基本となる考え方は、以下のページでも詳しく解説しています。
トレンドを取り入れる際のよくある質問(Q&A)
ここでは、初めてグッズ制作やノベルティ企画を担当される方からよくいただくご質問にお答えします。
はい、全く問題ありません!むしろ、完全に仕様が固まっていない「アイデアの原石」の段階でご相談いただく方が、コストを抑える仕様変更や、トレンドをうまく取り入れるアイデア出しなど、プロの視点からプラスの提案がしやすくなります。
はい、よくあります。特にぬいぐるみなどの布製品は、毛足の長さや光の当たり方によって、データの色(CMYKやRGB)よりも沈んで見えたり、くすんで見えたりします。そのため、本番前に必ずサンプルを作成し、実際の素材での発色を確認することが重要です。
『全部を変えるのではなく、パッケージや付属パーツなど一部にだけトレンドを取り入れる』という折衷案を提示するのがおすすめです。また、『ターゲット層(例:20〜30代女性)がSNSで反応しやすい要素を取り入れることで、拡散効果(PR効果)が見込める』というマーケティング視点のメリットを伝えると、稟議が通りやすくなります。
完璧な企画書がなくても、まずはご相談ください
初めてのグッズ企画やキャラクターの立体化は、わからないことだらけで当然です。「こんなアイデアがあるんだけど、実現できるかな?」「予算内でトレンドを取り入れるにはどうすればいい?」など、頭の中で悩んでいるだけではなかなか前に進みません。
私たちOEM企画室は、単に言われたものを作るだけの業者ではなく、お客様の「こうしたい!」という想いに伴走し、現場のノウハウをもって最適な形に落とし込むパートナーです。失敗しやすいポイントや、コストを抑えるコツも熟知しています。
まだ完璧な仕様書やデザインデータがなくても大丈夫です。「手描きのラフ画」や「SNSで見つけたこんな感じの画像」だけでも大歓迎。まずは壁打ち相手として、お気軽に無料相談をご利用ください。あなたのアイデアを形にする第一歩を、私たちが全力でサポートいたします。





